ベトナム・ホーチミンの空港で夜を越す 快適に過ごせる?(後編)

ベトナム

筆者は旅費を削って、ベトナムを経由した旅程を組みました。そのため、復路では14時間ほど空港で待機することに。今回は前回に引き続いて、「夜のホーチミン空港をできるだけ快適に過ごせる方法」後編を紹介します!

カフェで注文

14時間という長期戦。「コーヒーを飲む」ことを一つの支えにしていました。ベトナムはコーヒーが有名です。どのお土産屋さんを見ても、様々な関連商品が並べられています。

往路でいくつかのカフェの前を通りました。その時から、ベトナムコーヒーの器具(ベトナム式ドリッパー)が一列にずらりと並べられた、「Higlands coffee(ハイランズコーヒー)」が気になっていました。
タンソンニャット国際空港には、同カフェが数店舗出店されているようで、長時間過ごした3階のフロアにもありました。このカフェ、夜の間も閉ることなく、24時間営業していました。深夜の時間帯に入る前に、スタッフが交代。人数も1名に減りました。深夜はさすがにお客さんも来ないため、かなりリラックスした様子。

私は夕食後、コーヒーを飲むことにしました。このお店の価格は、ドルではなくベトナム・ドン表記。そのことが、「より現地の味を楽しめそう」という期待を高めました。Higlands coffeeに惹かれた理由の一つでもあります。しかし、それだけにメニューも「ベトナム語」表記。店員さんに、上の方に書かれたメニューを聞いても、何となくしか分かりませんでした。
その後、文字の横にある写真も頼りに何とか頼み終えました。一年を通して暑い気候のホーチミン。見た限りでは、どれも冷たいドリンクのようでした。

ドリンクはphindi hanh nhan(75,000ドン1)とPhin dua da(70,000ドン)、それぞれMサイズを注文。空港にいることを考慮すると、日本の価格よりも気持ち安めです。phindi hanh nhanはビターコーヒーとアーモンドを合わせたコーヒーで、「最近注目されているドリンク」とのこと。氷はコーヒーを凍らせたものを使用。黒い色をしています。そして、Phin dua daは練乳アイスコーヒーです。
持ち運びやすいよう、容器に長いテープを付けてくれます。見た目もおしゃれですね。

両ドリンクとも、甘いものを控えている筆者には少々甘くて…(自身でシロップ等は加えていません)。けれども、この甘さがベトナムコーヒーの特徴なのだと思います。糖質制限などをしている人は、ベトナムコーヒーは向いていないのかもしれません。反対に、甘いものが大好きな方にはぴったりのドリンク。

ただ、phindi hanh nhanの方は甘さよりも「氷の量」が気にかかりました。コップ一杯に盛られた氷に、少ない分量のコーヒー。こういう商品なのか、店員さんによるのか…。あまりコーヒーを飲んでいる感じがせず、ちょっと残念な気分に。もう少し時間を置き、氷を溶かして飲むものなのでしょうか。

待機場所

夜の時間を過ごしたのが、フードコートがある3階になります。1階や2階でも休めると思いますが、出発や到着する旅行者が多く通ります。その点、3階は少し落ち着いているようでした。

3階から2階を見下ろせる吹き抜けがあるのですが、その横にシートが設置された一角があります。連結された4脚ほどのシートが約7列。私はこのシートに、横になることができました。前方には液晶テレビも置かれています。テレビでは日本の紅白歌合戦のような、正月を祝う歌番組を放送。深夜になるとメロドラマに変わり、1時間ごとに1話ずつストーリーが進んでいました。このテレビは一晩中点灯しているものの、音量は小さくて助かりました。

筆者はほとんど眠れず、暇つぶしにテレビを時々見ていましたが、筆者くらいしか見ている人がいませんでした。多くは寝るか、スマートフォンを触っていました。「どこでもくつろげる」という人であれば、ゆっくり休めるように思います。ベトナムに限らず空港で何回か夜を越した経験からも、快適に過ごせる空港だと感じました。

24時にはほとんどの店舗が閉まります。唯一、あのHiglands coffeeだけが営業を続けていました。深夜の時間帯は、旅行客が極端に少なくなります。それに比例して、空港全体の音も静かにもなります。閉店した各店舗の照明は落ちますが、空港に備えられた照明は明るいままでした。

3階には2か所トイレがありました。清掃が行き届いていて、比較的きれいです。トイレットペーパーも利用可能。歯磨きもそのトイレで済ませました(うがいをする際は、ミネラルウォーターを使用)。また、空調もちょうど良かったです。それでも、ちょっとした上着はあった方が便利かもしれません。
静かな時間は、明け方まで続きます。朝5時くらいになると、レストランのスタッフが出勤し始め、眠っていた空港が少しずつ動き出します。

まとめ

ホーチミンのタンソンニャット国際空港は、深夜であっても過ごしやすい空港。必要な設備も整っていました。
飛行機の乗り換えは面倒くさい反面、違う国や地域の物事を「楽しめるチャンス」でもあります。併せて、旅費を節約できるという利点も。ただ、良いことばかりではなく、やはり長時間の待機は心身共に疲れました。それでも、個人的にはメリットの方がデメリットを上回りました
もし時間と体力に余裕があれば、乗り換えも悪くない選択です。

  1. 1円≒ 0.00590993ドン(2024年1月5日時点) ↩︎

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