「イロイロ」は、フィリピン中部にあります。近年は目まぐるしく都市化が進んでいる注目の町。ビサヤ諸島の中でも、最も西に位置するパナイ島にあり、観光地で有名なセブ島にも近いです。
また、イロイロという響きは、日本人の印象に残りやすい地名ではないでしょうか。生活編ではスーパーやトイレ事情を始めとした、身近な情報を中心にお届けします!イロイロだけでなく「他のフィリピンの地域」でも、使えるものもあります。
スーパーマーケット
スーパーは小規模のものから大規模のものまで、様々な場所で見かけました。大型ショッピングモールに入っている店舗もたくさんあります。その多くは18時くらいには閉るのでご注意を!店舗によっては、入口に荷物を預けるカウンターがありました。それでも、バッグや大きめのリュックを預けなくても入れました。「Iloilo Supermart1」にはテーマ曲があって、このスーパーを訪れている時は分かりやすかったです。
野菜や果物など量が多い場合は、欲しい分だけ購入することもできます。量りの近くにスタッフがいるので、頼むと応じてもらえます。商品を量りに乗せて、重さを量ります。例えば1Kg PHP250の商品の場合、重さが500gであれば、PHP25となります。計量後、スタッフが商品に値札を付けてくれました。これをレジに持っていきます。
計量が必要な商品以外に、中には値札が付いていないものもあります。値段チェッカーが設置されている店舗もあるので、そこで「商品をスキャン」すれば値段が分かります。
訪れたスーパーでは、セルフレジを導入しているところはなかったです。大きい店舗の会計では、レジ係と袋係が2人いました。レジ係が商品をスキャンし、袋係が商品を袋に入れてくれます。袋は無料で、袋係にチップを払っている人はいませんでした(チップをあげても良いと思います)。商品の支払いは現金か、大型店になるほどクレジットカードなども使えます。
お土産
スーパーや空港の店舗を利用。今回の旅行ではLCC(ローコストキャリア)の飛行機を使ったため、重量が抑えられる「お茶(ハーブディー)」を買いました。お茶の種類はバラエティーに富んでいます。モリンガ・マンゴスチン・グヤバノ・バナバと、日本では見ないお茶を中心に購入。ティーバックが、一つ一つ個包装されている商品もありました。お土産に最適です。
また、ドライマンゴーについても「チョコレートドライマンゴー」「ドライマンゴー&タマリンドボール」と、日本で入手しづらいものを選びました。このほか、スペイン発祥のお菓子ポルボロンやフィリピン伝統菓子であるピアヤウベ等も購入しました。
水
水道水からの水は飲まず、ペットボトルのミネラルウォーターを使用しました。宿泊したホテルでは、1日ごとにミネラルウォーター(500ml)がもらえるので嬉しかったです。また、水の量が少なくなってきた時は、近所のスーパーでペットボトル(1L)を買い足しました。メーカーによって多少の違いはあるものの、日本円にして40円ほどで購入できます。ただ、歯磨きの際は「水道の水」を使って口をすすいでいました。それでも、滞在中にお腹の調子が悪くことはなかったです。
ちなみに、お茶系統のペットボトル飲料の大半は砂糖入りです。レストランのアイスティーやカフェのコーヒーにも、かなりの砂糖が入っていました。「砂糖抜き」を頼むと、応じてもらえた店舗もいくつかあります。けれども、お茶のティーバックを日本から持ってくれば良かったと後悔しました。もちろん、スーパーでも購入は可能。モリンガやマンゴスチンなど、珍しい種類のお茶も売られています。
トイレ
トイレの便器には紙を流せません。トイレの近くに、使用済みトイレットペーパー用のかごが置かれています。そのかごに、トイレットペーパーを捨てます。また、ハンドシャワーが備わっていることがあります。これは、イスラム教徒の方向けのシャワーで、用を足した後に使用します。
街中にあるトイレの数は少ないので、レストランなどトイレがある時に使用しておいた方が無難です。大型のショッピングモール内でさえも、トイレを探すのに苦労しました。さらに、トイレ一か所につき個室の数も少なかったので、しばしば列ができていました。特に気を付けたいのは、トイレットペーパーを常備しているところが少ないこと。私はホテルのトイレットペーパーを折り畳んだものを袋に入れ、バッグで持ち運んでいました。
到着した当初に、宿泊するホテルのトイレを借りました。その時は、「便座が動くし男女のトイレを仕切っている壁が天井までないし、微妙なトイレだなあ」と思ってしまいました。しかし最終日、ホテルを出る時にも同じトイレを使いました。すると、「質の良いトイレットペーパーはあるし、清潔だし、広いし、なんて最高なトイレなんだろう」と全く違う印象が残りました。この感じ方の違いに、一番自分が驚いていました。
言語
フィリピンでは、タガログ語やビサヤ語など多種多様な言語が話されています。また、学校教育では英語を使っているため、英語を話せる人も多いです。
朝は現地のニュースを見ていましたが、「スペイン語の単語」が所々混ざっていて、興味深かったです。これは、スペインが16世紀末から300年ほど統治していた時代の名残りによるもの。特にニュースを担当するDJが、現在の時刻(スペイン語と同じ言い方)を頻繁に伝えていたので便利でした。また、地名や文化に関しても、至るところでスペイン統治時代のものが垣間見えます。
治安
ジプニー車中や歩いている時に、スマートフォンを触っている人が目立ちました。このような携帯品に対して、さほど警戒している様子はなかったです。また、イロイロは学生が多く、夜でもたくさんの若者が街を歩いていました。夜間の外出や路地などでは注意が必要ですが、全体的には治安が良いように感じました。
両替所
街の中を歩いても歩いても、両替所がほとんどありません。気づくと、1時間半が経過。小さい両替所があっても、日本円からフィリピンペソに換えられるところはなかったです。最終的には、インターネット上の地図で確認しました。
その後、「Narita Money Changer」という両替所を訪れました。日本由来の名前なのか、親しみが湧く店名です。1階の入口脇(Quezon St.側)では、感じの良い警備員の方が待機。声をかけると、彼が所持している装置に「名前」を入力するよう言われます。入力がし終わったら、「番号が印字された紙」が出力されます。それを持って2階へ。
2階には思った以上にお客さんがいました。待っていると番号が呼ばれるので、声が聞こえた個室へ入ります。個室で対応してもらえるので、安心感がありました。さらに、クーラーも効いていて快適です。
滞在中に2度、この両替所を訪れました。1回目は午前(11時頃)に、2回目は午後(16時頃)でした。午前中の方が、待っている客が多かったです。
1回目は同行者と合わせて5000円を、2回目は同行者のみ1000円を両替。レートは、マニラの空港にあった両替所とほぼ同じでした。金額が大きかった1回目は、パスポートを見せたり、サインをいくつもしたりと、時間をかなり要しました。待ち時間に加えて、両替するのに20分以上はかかっていたと思います。2回目は金額が少ないことから、パスポートやサインの必要はなく、5分ほどで終わりました。
1回目に担当した女性は、かなり陽気で雰囲気が良かったです(私は1回目しか個室に入っていません)。「イロイロは初めて?」「また来た時には、この両替所に来ると良いわ」等、気さくに対応してくれました。もし両替することがあれば、この店舗がおすすめです。
いずれにしても、イロイロでは現金が必要になる場面が多々ありました。そのため、フィリピンペソは多めに用意した方が良い気がします。
Narita Money Changer
住所:Corner quezon, Delgado St, Iloilo City Proper
営業:9:00-12:00 13:00-17:00 ※日曜は定休日
ドア(出入口)に常駐する警備員
店舗やレストラン、ホテルの出入口等に、警備員がいることがあります。特に、銀行には常駐しています。警備員がいる場合、通常は出入りの際に扉を開けてくれます。日本ではほとんどが自動ドアか手動で開けるため、最初は慣れませんでした。海外では頻繁に見かけますよね。
チップ
フィリピンでは、基本的にチップの必要はありません。ただ、ホテルのベッドメーキングでは、毎日PHP20を置いていました。帰国時、空港にあるカフェやタクシーでも、余った「細かいフィリピンペソ」をチップとして渡しました。
タバコ
道端で喫煙している人は数えるほどで、ほとんど見かけませんでした。なぜなら、政府が「タバコに対する規制」を厳しく行っているからです。電子タバコについても規制対象。違反をすると、罰金が課されます。それらのことが、大きく影響しているように思いました。訪れたレストランやカフェ、宿泊したホテルももちろん禁煙。タバコに対する配慮が感じられました。
野良犬
街のあちらこちらに野良犬がいます。野良犬といっても全体的に穏やかで、攻撃してくるような犬はいませんでした。人間が挑発すれば話は別ですが、あまり過敏にならなくても大丈夫そうです。それでもフィリピンでは毎年、多くの人が狂犬病で亡くなっています。うかつに犬に触るのも危険です。
マスク
街中でマスクを着用している人は、体感になりますが10%程度でした。年間を通して気温が高い土地柄、ほとんど着けている人はいないのだろうと思っていました。そのため、想像していたよりも多かったです。
フロアマップはどこに?
空港でもショッピングモールでも、フロアマップを見つけることができず苦労しました。どこかにはあったのかもしれませんが、見つけられません。目的の場所は、とにかく歩いて探しました。良い運動にはなりそうですが…。
9月なのにクリスマス!?
カトリック教徒が多くを占めるフィリピン。ショッピングモールでは、早くもクリスマスソングが流れていました。まだ9月に入ったばかりなのに!
フィリピンでは、9月から1月までが「クリスマスシーズン」なのです。華やかなBGMがかかっていたものの、暑かったことに加えて時期が早過ぎて、クリスマス気分にはなれませんでした。
「数字の4」がない!
ホテルの階やテーブルの番号などで、数字の4が飛ばされていることが度々ありました。日本でも連想される事柄から、あまり縁起が良い数字だとされていません。同じようなことなのでしょうか。
まとめ
フィリピン・イロイロには、日本と違う習慣や事柄が多くありました。普段は「当たり前」だと思っていることが、実は当たり前ではなかったのかもしれません。改めて旅行の楽しさを実感できました。
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